【ヴァンキッシュとヴァンフォード】ハイエンドモデルとの違いを紹介します!

シマノのMGLシリーズであるヴァンキッシュとヴァンフォード。

同様のローターが盛り込まれていたり、
スペック面で見ると違いがよくわからない方も多いのではないでしょうか?

また、ハイエンドモデルのヴァンキッシュに比べ
手が出しやすい価格であるヴァンフォードに魅力を感じている方も多いはず!!

今回はヴァンキッシュとヴァンフォードのご紹介と、
私のゲスト様がヴァンキッシュとヴァンフォードに関する疑問点から実験を行い、
面白い結果が出たのでご紹介したいと思います。

「作り込み」部分にフォーカスを当ててご紹介したいと思いますので、今後のスピニングリール選びに役立てて頂ければと思います!!

 

そもそもヴァンキッシュとヴァンフォードとは?

19ヴァンキッシュ

シマノのハイエンドモデルスピニングリール。

軽量と剛性を兼ね備えたオンリーワンな頂点モデル。

 

 

20ヴァンフォード

ストラディックci4+の後継機。

ヴァンキッシュと同等のスペックを持ちながら低価格。

ヴァンキッシュとヴァンフォードのスペック比較

ヴァンキッシュとヴァンフォード。

どちらもCl4+(炭素繊維プラスチック素材)が使われており、同様のマイクロモジュールギア2の採用、ロングストロークスプールの採用をしていたり、以下のように同機種で比較しても表面的には違いがよくわからない。

※2500Sで比較

  ヴァンキッシュ ヴァンフォード
品番 2500S 2500S
本体価格 58,000円 31,000円
ギア比 5.3 5.3
実用ドラグ力(kg) 2.5 2.5
最大ドラグ力(kg) 4 4
自重(g) 175 175
スプール径
(mm)/ストローク(mm)
47/17 47/17
糸巻量ナイロン(lb-m) 5-110,6-95,8-70 5-110,6-95,8-70
糸巻量フロロ(lb-m) 0.16-150,0.18-120,0.20-95 0.16-150,0.18-120,0.20-95
最大巻長上
(cm/1回転)
78 78
ハンドル長さ(mm) 50 50
ベアリング数
(BB/ローラー)
11/1 7/1
SHIMANO:製品比較はコチラ

上記のスペックのみで判断すると、価格的にヴァンフォードに手を出してしまいそうになりますが、やはりバンキッシュ。

ハイエンドモデルに位置するだけの「作り込みの凄さ」がありました。

それを気づかせてくれたゲスト様のお話を紹介します。

 

【実証】ヴァンキッシュとヴァンフォードの作り込みの違い

ここからは私のゲストさんが実際に行った実験のお話に沿ってご紹介いたします!

一体「作り込み」でどのような違いがあったのでしょうか。

①ヴァンフォードをカスタムした

ボディデザインのカッコ良さにも魅力を感じるヴァンフォードですが、ヴァンキッシュと同様のローターが採用されていることにポテンシャルを感じ、管釣りで使用するために購入。

早速軽巻にするためにカスタムしました!

 

・ベアリングを5個追加

(スプール・スプールシャフト・ローターナットベアリング・ウォームシャフト前後)

・ピニオンギアとウォームシャフトのウエーブワッシャーを外し、シム調整

・ドライブギアと中間ギアもシム調整

・各部ギアや回転部を洗浄し、IOSのギアグリス、 IOS-02 PRO オイルでオイルチューン

 

※カスタムご参考の際は自己責任です!

 

結果、ヴァンフォードは当初より軽巻になりました。

しかし、ややノイズが目立つようになってしまった。

ヴァンフォードの前機であるストラディックci4+でも同様のことが起きており、ヴァンフォードのようなハイコスパリールにありがちな現象です。

ハイエンドモデルではこのようなことは起きないのに…

なぜヴァンフォードのようなハイコスパリールではカスタム後にノイズが残るのか?

気になりだすと無視できないため、実験を行いました!

 

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②部品の違い

試しにハイエンドモデルであるヴァンキッシュの以下部品を取り寄せて、ヴァンフォードに組み込んでみました。

 

  • ドライブギア
  • ピニオンギア
  • ウォームシャフト
  • ウォームシャフトピン
  • スプールシャフト

結果、ヴァンフォードにヴァンキッシュの部品を組み込むことで上質な巻ごこちになりました。

しかし気づいたことが。

ヴァンキッシュとヴァンフォードの部品を比較すると、表面処理や表面の粗さがまったく違う。

加えて、ヴァンキッシュのギアにはヴァンフォードと異なり、切断痕がありました。

このことからヴァンキッシュのギアは鋳造で作られていないように思われます。

■その他部品の違い

 

微妙に形状が異なっていますね。

表面処理ももちろん、シャフトをなぞると表面の粗さも全く違いました。

ヴァンフォードが粗く、ヴァンキッシュが滑らかでした。

また、ウォームシャフトピンを入れる穴の形状も少し違うのが分かります。

ハイエンドモデルであるヴァンキッシュはリールサイズによってピンの形状を微妙に変えているみたいですね。

 

あと、余談であり自己責任範囲のお話ですが

ヴァンフォードの巻いた時のザラザラ感が気になる方は、シャフトを研磨剤で磨くのがおすすめです!

ただ、磨きすぎるとクリアランスが大きくなり逆効果なのでご慎重に。

ヴァンキッシュはアルマイトの色が濃い。

 

このようにハイエンドモデルには全く違う部品が使われていました。

カスタムの際の注意点

先ほどもお伝えしたように、カスタムは自己責任です!

①ヴァンキッシュのドライブギアはヴァンフォードにそのまま取り付けることはできません。
「ベアリング押工板」という部品と干渉しているので、取り外す必要があります。

しかし、上記のように「ベアリング押工板」を外したままだと
ベアリングにガタが生じるため、シム調整でしっかりと遊びをとってあげる必要があります!
カスタムの際は上記を考慮いただけるといいかと思います。

 

ハイエンドモデルとの大きな違い。

今回の結果で分かったことは、
メーカーが謳っているスペックはあくまでもユーザーに分かりやすい部分のみであるということ。

スペックのみ見ていると、なぜ同スペックなのにここまで金額差がでるのか?

正直同じなのではないか?と思いがちですが、

さすがハイエンドモデルのヴァンキッシュ。

各部品の精度や表面コーティング、少しの形状の差や組み立て時の微調整で

”ハイエンド”と言われるが故の上質さを出していました。

 

まとめ:スピニングリールの選び方

今回はヴァンキッシュとヴァンフォードを例に「作り込み」部分で比較してみました。

ここで一つ勘違いしていただきたくないのは、ヴァンキッシュが良くてヴァンフォード悪い。という訳ではありません!!

どちらも用途やニーズに合わせて使える良い商品であることは間違いありません。

ただ、今回ご紹介した私のゲスト様のお話のように、

表面的なスペックは同じでも、ハイエンドモデルとそれ以外のリールの「作り込み」の違いを知っていただくことで、今後のスピニングリール選びに役立てて頂ければ幸いです。

 

 

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